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水素のチカラで健康生活

水素!世界的に注目される理由とは?

水素!世界的に注目される理由とは?

2007年に、日本医科大学の太田成男教授が、水素の研究成果を米国医学雑誌「ネイチャー・メディシン」に発表してから、国内ではマスコミでも水素水などずいぶん紹介されてきました。

'14年に策定された国のエネルギー基本法により「水素社会実現」が推進されています。医療をはじめ、スポーツ、美容・健康業界など多方面にわたって、新しいビジネスチャンスとして水素は注目されています。

'15年新年恒例の箱根駅伝で先頭ランナーを伴走したのは、トヨタ自動車が'14年12月に発売した、世界初の量産型の燃料電池車(FCV)「ミライ」です。まさに水素時代の幕開けを象徴するできごとでした。ホンダは'16年3月に「クラリティ」を発売しています。

FCVは、走行中に二酸化炭素(CO2)を出さないので「究極のエコカー」と言われています。空気中の酸素と、燃料の水素を反応させて発電し、モーターを回す仕組みです。今や、水素で走る車はクリーンエネルギーの象徴となっています。トヨタやホンダのFCV車は、650Km以上~最長750Kmの走行距離を実現してきています。

現在は、燃料を補給する水素ステーションの増設や、量産化が進んでいます。水素で走るFCV車は、'20年までに40万台、'30年までには80万台の普及目標が立てられています。私たち人間も、自動車と同様!今まさにクリーンエネルギーを必要とする時代に入ったのです。これまでの医療に加えて、次世代の健康づくりには「水素のチカラ」は欠かせない存在になってきたといえます。

水素!地球的規模で注目せざるを得ない理由とは?

水素の利用!そこには、地球規模の大きな問題があります。
その一つが「エコロジカル・フットプリント」、それにもう一つ「トリレンマ」です。
これらの問題を解決するためには、「水素」を無視するわけには行かない現実があります。

【1】エコロジカル・フットプリントにみる地球環境の悪化!

今、なぜ水素なのか?その理由、先ずは「エコロジカル・フットプリント」です。
人間がどれほど自然環境に依存しているかを明らかにする指標に「エコロジカル・フットプリント(Ecological Footprint)」という言葉があります。 エコロジカル・フットプリントは、人間が自然環境に与える影響を、わかりやすく伝えるとともに、その影響(生態学的赤字)をどれくらい減らすべきかの指標にもなっています。

あるエリアの経済活動の規模を、土地や海洋の「表面積(ヘクタール)」に換算したものです。
(表面積:食糧のための農牧地・海、木材・紙供給やCO2吸収のための森林などの面積)
この表面積=エコロジカル・フットプリント=そのエリアで自然環境を踏みつけている面積であり、人間の足跡(Footprint)です。

その面積をエリア内人口で割って、1人あたりのエコロジカル・フットプリント(ha/人)を指標化。
エリアの適正規模(環境収容力)をどれくらい超えた経済活動をしているかが、一目でわかります!

日本人のエコロジカル・フットプリントは?
日本人のエコロジカル・フットプリントは?

世界中の人々が日本人のような暮らしをはじめたら、地球が約2.4コ(4.3÷1.8)必要になる計算です。つまり、日本人は現在の経済(消費)活動のスケールを2分の1以下に戻すことが 求められるのです。

ちなみに、米国のエコロジカル・フットプリント:9.5 ha/人。世界中の人々が米国人のような暮らしをはじめたら、地球が約5.3コ(9.5÷1.8)必要!ということになります。

はじめて、エコロジカル・フットプリントを耳にする方は何で水素に関係あるの?って思われるかも知れませんがこれって!大変重要な意味があります。

人類のエネルギー利用の移り変わりを見ていくと明らかになります。火と石器を利用した原始人から、火と家畜エネルギー、薪炭・水車・風車・馬力エネルギー、石炭エネルギー、 石油エネルギーなど近代化するにしたがって、私たちは自然環境に大きな負荷をかけてしまっているのです。

【2】トリレンマによる人類の危機!

今、なぜ水素なのか?もう一つの理由は、「トリレンマ」です。トリレンマは、どれも好ましくない3つのうちから、一つを選ばなければいけないという三者択一の窮地にあるときに使われています。 わたしたち人類が、今直面している課題として、

  • 経済の発展(Economy)
  • エネルギーの確保(Energy)
  • 環境の保全(Environment)

の3つがあります。この3つはお互いに影響し合いながら、 「こちらを立てればあちらが立たない」という矛盾した関係になっているため、これを3Eのトリレンマ(Trilemma)と呼んでいます。

爆発的な人口増加

世界人口は,2015年73億人を超えました。注目すべきことは、人口増加の大部分が途上国で起こっていることです。今後、途上国が先進国並みの経済水準の成長を目指すとなると、 膨大なエネルギー資源が必要となります。

現状のエネルギー消費をそのまま続けた場合、21世紀の中ごろにはエネルギー消費は世界全体で現在の2倍を超えたものになり、途上国では4倍近くにも達します。 こうした途上国の伸びが著しい理由の一つは、爆発的な人口増加によるものです。

世界のエネルギーとして、人類が使える化石燃料の使用年数は、石油が41年、天然ガスが63年、石炭が218年であると報告されています。 しかし、石油と天然ガスが枯渇していくと、石炭の利用がさらに加速されます。
そして、化石燃料に強く依存したエネルギー文明がひき起こしている環境問題は、かつての地域性の強い公害から、国境を越えた地球規模の問題へと広がっています。酸性雨、海洋汚染、オゾン層の破壊、地球温暖化等が進んでいます。
人口爆発を背景とした、経済成長のためにはエネルギー資源を大量に消費せざるをえず、エネルギー資源の大量消費によって地球環境の悪化がひき起こされるという、複雑な因果の連鎖ができ上がっているのです。

3Eのトリレンマ(Trilemma)

つまり、 「経済成長」をするために「エネルギー・資源」が消費され、「環境」への負荷が高まります。逆に、 「経済成長」を抑えれば、「エネルギー・資源」の消費は抑えられ、「環境」 への負荷も低くなります。

不況が続けば、生産量が抑えられエネルギー消費が減少し、廃棄物の発生が減少します。経済発展と資源・エネルギー、そして、環境との三者が相互に影響し合い、ジレンマならぬトリレンマと言う問題になっているのです。

このように、地球規模に起こっている現在の厳しい状況では、地球規模環境問題に対策が講じられなければ、人類の危機に至るのは予想以上に早いかも知れません。国益のためにだけ翻弄する時代ではなく、また、国や政治に頼っていては間に合わないのです。

私たちひとり一人が何をすればいいのか、一番問われているのです。

【3】地球的規模の異常現象の多発!!

地球的規模の異常現象の多発

人類の進歩発展に伴う自然環境の破壊は、気象異常にも顕著に現れています。日本が冷夏のとき、ヨーロッパは酷暑になったり、日本が暖冬で雪がないのに北米を寒波が襲ったりしています。

また、ハリケーン、サイクロンや竜巻が多発し、大規模な山火事の発生のニュースも多く耳にするようになったと思いませんか?
さらに、最近の猛暑に加え、雨が降ればゲリラ豪雨、雪が降れば豪雪というケースが増え、都会の ヒートアイランド化も進んだようで、気象の変化は年々激しくなっている印象です。

身近な環境を眺めても、明らかに豊かな自然は減り、荒廃した山は保水力を失って地滑りや陥没などが増えています。その結果、森の食料を失った猪、猿、鹿、熊などの動物が里に下りてきて農作物を荒らす問題が各地で頻発しています。海は海で、温暖化の影響からか本州近海にサンゴが生息するように大きく環境が変わりつつあることを感じさせます。

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