ホーム>BLHブログ>がん専門医の臨床研究>抗酸化サプリメント摂取による抗酸化力(唾液ORP-酸化還元電位値)の比較検討
がん専門医の臨床研究

抗酸化サプリメント摂取による抗酸化力の比較検討!

平成28年6月11日、第16回日本抗加齢医学会総会において、弊社の専任アドバイザーであるがん治療専門医が、抗酸化サプリメント摂取による抗酸化力の比較検討に関する臨床研究を発表いたしましたのでご紹介します。

今回の臨床研究の成果は、がん免疫栄養ケトン食療法セミナーの講義の中でも紹介されています。
がん治療にご関心のある方、抗癌剤治療中の患者さんやご家族の方でご興味のある方はご参考にしてください。

第16回日本抗加齢医学会総会の臨床研究発表-抄録

抗酸化サプリメント摂取による抗酸化力(唾液ORP-酸化還元電位値)の比較検討

医療法人 輝鳳会 池袋クリニック
古川健司、車田尚美、甲 陽平

(はじめに)
抗酸化サプリメントは、ビタミンCやブルーベリー系、近年では、水素発生サプリメントなどが市場に出回っているが、酸化還元力の評価として、ORAC値(オラック)が表示されていることが多い。しかし単体の試験管内の実験では、かなり高い数値を示すサプリメントもあるが、実際の体内に摂取された場合の効果に関して、評価した報告は皆無である。今回我々は、代表的な抗酸化サプリメント9種類を健常人に摂取してもらい、唾液ORP値を測定し、臨床での抗酸化力を評価した。

(方法)
今回、我々は当クリニックの従業員(健常人)約10人を対象に、代表的な抗酸化サプリメント、ビタミンC、アスタキサン、タヒボ茶、マキベリー系サプリ、水素発生サプリ、フコイダンなど9種類のサプリメントを、食事の影響を考慮し、食後2時間以上経過後、サプリメントを摂取し、摂取2時間後の唾液ORP値を測定し、その臨床的な抗酸化力を評価した。

サプリメント摂取後、唾液ORP値測定までの2時間は、水以外の水分や食事などの経口摂取は一切禁止とした。

(結果)
被験者の数が少ないため、単独で唾液ORP値に有意差がある抗酸化サプリメントはなかったが、代表的なベリー系3種では、値=0.06、ビタミンC系3種はp値=0.228(t-検定)で、ベリー系でわずかに有意差が出なかったが、ビタミンC系に比較して唾液ORP値を下げた。また、ベリー系3種とビタミンC3種の比較では、p値=0.04でベリー系3種が有意に唾液ORP値を低下させ、ビタミンC3種より抗酸化作用が強い結果となった。

(結語)
抗酸化サプリメントは数多くあるが、経口摂取では単独で明らかな有意差は認められなかったが、ベリー系がビタミンC系より抗酸化力が高いことが示唆された。しかし、腸管吸収に個人差あることから、それぞれに合ったサプリメントを選別することが重要で、その判断材料として、唾液ORP検査は、一つの有効な手段であることが示唆された。

取扱い商品はこちら